音楽2018.08.03
今年の夏は陽射しがつよく、日中はジリジリとした暑さが続きます。
一方で、日が暮れて窓を開けると、心地よい夜風を感じることができる、これも夏の良さですね。
「夏の夜」と言われて、みなさんは何を思い出ししますか?
小さいときを懐かしむと、怪談話をイメージする方も多いのではないでしょうか。
怖い話を聞きながら、想像をあれこれと掻き立て、空想の世界に浸る…不思議と頭が冴えてリフレッシュしたような気分になります。おまけに、涼しさを感じることもできます。
私が個人的に、夏の夜にぴったりと思う曲です。
ラヴェル作曲「夜のガスパール」
幻影や幻想という空想の世界に浸り、涼しさも感じることができるからです。
フランスのルイ・ベルトランが散文詩の先駆けとして、この「夜のガスパール」を書きました。幻影や幻想を客観的に見るシュルレアリズムの先駆けと言われるこの詩をモチーフに、ラヴェルがピアノ曲を作ったのです。
とくに第1曲「オンディーヌ」の幻想的で美しい響きは、聴く人を冒頭から独特な世界にすっと惹き込んでいくはずです。
「聞いて、聞いて 私よ、オンディーヌよ やさしい月の光がさす窓を 月光に輝く飾り硝子を 夜露のようにそっとたたくのは私・・・」
オンディーヌ(水の精)は人間の男に恋をし、結婚をして湖の王になってくれと頼みます。男がそれを断ると、オンディーヌは悔しがり、しばらく泣き続けます。ところが、やがて大声で笑い出し、激しい雨の中を突如消え去っていきます。
北海道の短い夏、目一杯に満喫したいものです。
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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