パーキンソン病2017.01.11
昨日クリニックにはじめて来られたパーキンソン病の患者さん。
姿勢が前かがみになる(前傾姿勢)のと、歩いていて足が止まらなくなる(加速歩行)に悩んで、
リハビリテーションを希望でクリニックにみえました。
診察でたくさんお話をしていると、とっても探求心が旺盛な方で、
生活のいろんなところに「動きやすくなるコツ」のアンテナを張っておられます。
友人から「これはいいよ」と勧められたものを積極的に試してみたり、
患者会ネットワークからの情報も大切にしておられます。
最近のおすすめを尋ねたところ、
「リュックサックを背負うと前傾姿勢と加速歩行が良くなる」と、
マイ・リュックサックを見せながら、にこやかに教えてくれました。
実は、先日私もとある情報誌で、
「パーキンソン病の前傾姿勢にリュックサックが良い」という記事を読んだばかりで、
まさか実体験を聞けるとは思ってもみませんでした^o^
おそらくリュックサックを背負うことで前傾姿勢が緩和され、
重心が前に傾かなくなり、加速歩行を和らげることができるのでしょう。
(ただし、あまり重いものをリュックサックに入れてしまうと、重心が後ろへ傾いてしまうため注意が必要です。)
パーキンソン病とのつき合い方では、ちょっとした工夫で生活しやすくなることがあります。
まさに、患者さんの「知恵の世界」ですね。
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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