Dr Makoto’s BLOG

眠そうにしながらも ~しびれる場面

クリニック2019.06.03

6月にはいり、新緑が心地よい季節になってきました。
公園を散歩していると、ニセアカシアの白い花と甘い香りに、自然と気分が落ち着かされます。

5月の最終週から6月の第1週は、毎年テニスのフレンチオープンが開催されます。
フランス・ヨーロッパは北海道と気候が似ていることもあり、毎年テレビを通じたパリの風景をみては、今が一番良い季節のように感じています。

普段の生活で、興奮して「しびれる」場面。みなさんはどれくらいありますでしょうか?
気分を落ち着かせたり、穏やかにすることは、気持ちや習慣の心がけでできるのではと思っていますが、興奮して「しびれる」場面というのは、なかなか普段の生活では接しにくいと、個人的には感じています。

先日のフレンチオープン、錦織圭選手の3回戦は、まさに興奮して「しびれる」試合でした。テニスのグランドスラムは5セットマッチ、とくにフレンチオープンは赤土のレッドクレーコートのためラリーが長くつづく傾向にあります。体力の限界ギリギリのところで、最後は気持ちの強さを頼りに挑んでいく、まさに死闘と呼ばれるような名試合がフレンチオープンでは繰り返されてきました。

最終セットのゲームカウント0-3と追い込まれたときには、多くのファンが万事休すと感じたかもしれません。私もその一人だったのですが、しぶとく耐えしのぎ、冷静に試合の流れを読み、そして相手の調子の波をつかみ取っては、そのチャンスを逃さずに勇敢に攻める。大逆転で勝利したときには、深夜にも関わらず興奮でしびれてしまいましたが、そんな両選手の姿勢に勇気をもらった会場の観客はスタンディングオベーションで健闘を称えていました。

翌日の診察室では、患者さんが眠そうにしながらも、この試合の話を少し興奮しながら話していた姿がとても印象的でした。スポーツってやはり良いですね。

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩