クリニック2019.12.02
師走は忙しい…もともとはお坊さん(師)がお経を唱えに走り回る年末の姿から、師走と呼ばれているそうです。
師走は大掃除や忘年会、クリスマスもあります。それに年賀状の作成や新年の準備なども重なり、物理的にやることがたくさん。気づけば年末に突入していて、慌てて色々方面を走り回ってはやっと新年を迎える。私自身は毎年その繰り返しではありますが、それでも無事に新年を迎えられることは幸せなことです。そして、この時期特有のワクワクする感じが結構好きだったりします。
先日読んだ本によると、物理的なこと以上に「精神的にどれくらい余裕があるか」が忙しさの感じ方に影響する。優先順位が低い物事を思い切ってやめてみることで、気持ちに余裕が生まれ、忙しさの感じ方が変わるそうです。
患者さんとお話ししていて、とくにパーキンソン病の患者さんからは「じっとしていられない」という苦笑いをよく伺います。ご家族から「そんなに動かなくても良いのに」と言われても、気が済まず、じっとしていられず、ついつい料理や掃除、整理整頓、まわりの世話を焼いてしまう。私自身もそのじっとしていられない気持ちはよく分かり、実は物事を終えたときのやりきった感が心地よかったりもします。
先日、ユニクロへ冬用の温かい靴下などを買いに行ったときのことです。レジへ向かっても、なぜかスタッフは居ません。どうしたものかと思いながらも、隣の人を見よう見まねで、買い物かごをレジ台の上に置きます。そして、ボタンをピッと押すだけで、バーコードの読み取りもなく、なんと一瞬で合計金額が表示されていました。代金を入れておつりが出てきて完了、へぇ~!と驚きでした。
これも効率化と言ってよいのでしょうか。思い切って省くことは、ちょっと味気ない感じもしますが、その先の気持ちに余裕が生まれると思って、前向きに捉えようと感じたことです。
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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