クリニック2020.09.06
現在クリニックは総勢19名のスタッフで活動しています(医師2 看護師5 理学療法士4 作業療法士4 言語聴覚士2 医療ソーシャルワーカー1 医事1)。病院のような大所帯ではありませんが、診療所の規模としてはスタッフ数が多いほうではないでしょうか。
毎日多くの患者さんが診療やリハビリテーションに来られ、他愛もない世間話はもちろんのこと、病気や仕事のこと、介護サービスのこと、家族やお金のことなど、実に様々なお話・相談を受けています。
スタッフはそれぞれに専門性がありますが、患者さん・ご家族から受けた相談には専門性に捉われず、幅広く対応することを心がけています。たとえば、診察のなかで障害年金の相談をされるご家族、リハビリテーションの最中に訪問看護の相談をされる患者さん、看護師との会話のなかで飲み込みの相談をされる患者さん、訪問リハビリテーションで自宅改修の相談をされるご家族…どれも患者さんやご家族にとって大切なことですね。
そういった患者さん・ご家族の声をスタッフ間で迅速に共有するようにしており、この「フットワークの軽さ」が、病院とはまた違った、当クリニックの強みです。各部門のスタッフが集まって「連携チーム」を組み、日々受けた患者さん・ご家族からの相談や問題点などをミーティングで定期的に共有し、どのような関わり・アドバイス・具体策を提示できるか、じっくり検討させていただいています。
なかでも、ソーシャルワーカーが中心となって、患者さんやご家族からの様々な医療・福祉・就労相談に乗り、医療・福祉機関との連携業務も行っています。実際に神経内科診療をしていますと、ソーシャルワーカーの存在なしにはとても活動が成り立たないと日々感じています。ところが、外来のクリニックにソーシャルワーカーを配属している診療所はまだまだ少ないようです。
神経難病患者さんはクリニックのほかに他医療機関・ケアマネージャー・訪問看護といった多職種で関わっていく場面が増えていきます。まだまだ少ない外来専門のソーシャルワーカーは、神経難病の分野はもちろん、高齢化社会でも欠かせない医療連携のキーとなっていくことでしょう。
まだ新型ウイルス感染症など夢にも見なかったときの懇親会のこと。当院のスタッフが「外来ソーシャルワーカーのひとつのモデルをつくります」と、その表情が頼もしく感じたのを覚えています。
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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