Dr Makoto’s BLOG

嬉しい再会

神経内科2017.03.17

神経難病患者さんの診療をしていますと、診察やリハビリテーションのみでは、
患者さんの希望する生活にとても至らないと感じることが多々あります。

そのようななかで、介護保険によるサービス、訪問看護支援などをお願いしている患者さんが多く、
看護・社会福祉事業所などたくさんの方々に日頃からお世話になっています。

本日、とある社会福祉事業所に伺ったところ、思いがけない再会がありました。
前院在職中に担当したALS(筋萎縮性側索硬化症)患者さんの関わりで、大変お世話になったケアマネージャーさんです。

その患者さんはALSという進行性の難病を抱え、身体的なご苦労があったのは言うまでもなく、
病気による精神状態の変化、複雑な家族関係や生活環境など、様々な要素が重なり、
先の見えにくい在宅生活を余儀なくされていました。
医療は万能ではないと改めて感じ、当時は毎日のように無力感を感じていたのですが、
本日お会いしたケアマネージャーさんの関わりによって、患者さん・ご家族はもちろんのこと、
私たち前院のスタッフも大変勇気づけられました。

本日数年ぶりにお会いして、改めて当時の気持ちを思い出しました。

このようなケアスタッフとの出会い・経験を経て、
今度は自分がケアチームのなかでそのような影響を与えることができるようなスタッフになりたい、
と思ったことを、つよく覚えています。

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩