クリニック2022.05.23
カラットした陽気が続き、札幌は一年でいちばん爽やかな季節を迎えています。
私はついつい「この気候がずっと続けばいいのに」と思うことがあります…患者さんからは「寒さや雪を必要としている人もいますし、冬があるから今の季節が有り難く感じるんですよ」と、まったくその通りですね。
患者さんが診察室へ入ってからお話される内容や伝え方は、みなさん実に様々です。
症状で困っていることをご自分で話す患者さんもいれば、同伴の奥さんが細かく生活の様子を伝えてくれる患者さんもいます。忙しいながらも1か月無事に仕事してきた奮闘記を話してくれる患者さんや、自宅での様子を動画に撮影してみせて下さる患者さんもいます。当たりまえですが、診察室で直接聞くことができるのは、24時間365日ある患者さんの生活のなかで、ごくごくわずかな時間ですので、私もなるべくたくさんの情報・様子を聞きたいと心がけています。
ところで、「何か話そうと思っていたんだけど…忘れてしまいました」と苦笑いする患者さんにもよくお会いします。大事なことを最初に伝えて、話に夢中になっているうちに、ついつい忘れてしまうことはよくありますよね。そんなときは、少し別の話題を話しているうちに、途中から思い出されることもありますが、思い出せないときは「また次回に」といって診察室を後にする患者さんもいます。
また、診察室へ毎回気になることをメモ用紙に簡単に書いて持参される患者さんもいます。なかには毎日の歩数や体温に加えて、友人と会った・公園に行ったというイベント、手足のこわばりなど気になる症状を、日記のようにしてパソコンに入力して持参される患者さんもいます。「今月は背中を伸ばすストレッチでここに注意して続けました」、「アキレス腱のストレッチはここに気を付ける」、というポイントを毎回イラストにしてくれる患者さんもいます。まったく絵心のない私には本当に感心するばかりです。
患者さんが日々の生活をどんなふうに過ごして、どれだけ頑張って過ごしているか、診察室では片鱗に触れることができます。言葉が適切かわかりませんが、私たちスタッフとってはすごく楽しい時間で、励みになっています。
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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