クリニック2022.06.04
6月にはいって季節を忘れてしまうような寒さが続いています。不思議な後ろめたさを感じながら、自宅の暖房をつける日々。患者さんからも同じように暖房をつけている話を聞いては、ちょっと胸を撫で下ろしています。
クリニックには遠方からリハビリテーションに通っている患者さんがたくさんおられます。バスやJRを利用しながら数時間かけて通う患者さん。パーキンソン病のほかにも、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症など、なかなか地域で専門的なリハビリテーションを受けることが難しいため、みなさん熱心にクリニックへ通院されています。本当に頭が下がる思いです。
多系統萎縮症によるふらつきがあり、遠方からリハビリテーションに通っている患者さん。彼女がクリニックに通ってはや2年が経とうとしています。毎月の診察では、カートを押しながら診察室へ入ってこられる姿をみて、私もホッとした気分になります。
そんな彼女が、先日に通院の不安をご家族へ話したところ、ご家族からは「リハビリに通うことが立派なリハビリ」と、逆に叱咤激励されたようです。ご家族も同じように不安を感じていることと思いますが、おそらく彼女のお尻をちょっと叩くつもりで励ましたのでしょう。
「クリニックでリハビリをして、そして札幌で買い物をしていくのが私にとってのリハビリ」と、少し吹っ切れた彼女の表情が印象的でした。
~快晴の恵庭岳からみる支笏湖
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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