クリニック2022.08.08
夏はクリニックへ通院しやすい時期ということも手伝って、リハビリテーションの頻度を増やして励んでいる患者さんがたくさんおられます。
8月に入って、クリニックと本院(北海道脳神経内科病院)の間でリハビリテーションスタッフ1名が入れ替わりとなりました。本院へ異動した男性スタッフは、4年前に本院からクリニックへ配属となり、クリニックのリハビリテーションを支えてきました。たくさんの経験や理論を交えながら、患者さんへ気持ちのこもった関わりをしてくれたことに感謝です。そして、今回本院から異動してきた男性スタッフは、やはりその彼と同期で、北祐会でバリバリ経験を積んできた、いつもニコニコ元気なスタッフです。
さて、ながくリハビリテーションを続けているパーキンソン病の女性患者さんが、先週リハビリテーションにいらしたときのこと。本院から異動してきた新しいスタッフから、いつもと少し違うリハビリアプローチをしてみましょうと提案を受け、ウォーキングマシンをつかった歩行練習をすることになりました。パーキンソン病患者さんへのウォーキングマシンは、歩行スピードや歩幅を改善するのに効果があり、クリニックでも多くの患者さんへ取り入れています。
今回、彼女には「ウォーキングマシンの手すりをつかまないで、腕を振って歩いてみましょう」と提案されました。最初は、「手を放して歩くなんて絶対できません…」と恐怖心が強い彼女でしたが、恐る恐るやってみると・・・「あれっ、手を放してもしっかり歩ける」と、問題なくスムーズに歩行できていたのです。
これには彼女もたいそう驚いたようで、「できないと思ったらできないけど、できると思ったらできるのですね」と、少し自信に満ちた表情が印象的でした。リハビリテーションでは、患者さんが本来持っている能力を最大限に引き出すために、色んなアプローチをトライしていくことも大切と、改めて感じています。
~沼ノ原からみるトムラウシ山
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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