クリニック2023.07.10
北海道にも本格的な夏がやってきました。アイスクリームを買いにコンビニへ駆け込んだところ、レジ前にはアイスクリームを抱える人で列ができていました。暑い暑い週末、みなさん同じことを考えておられるようでした(笑)。
先日、医療・福祉関係者の方々を対象に、「パーキンソン病地域医療連携セミナー2023」をクリニックで企画し、昨年に引き続きたくさんの方にご参加いただきました。2回目の今年は「パーキンソン病の歩行と動作・生活支援」がテーマです。当院の外来リハビリテーション(理学療法士)と訪問リハビリテーション(作業療法士)スタッフより、パーキンソン病患者さんに起こりやすい「転倒」について、そのメカニズムと日常生活での具体的な対策をアップデートしました。また私より、パーキンソン病患者さんの治療満足度を高める生活指導についてお話させていただきました。
パーキンソン病ふくめ、病気の症状ってなかなか周囲からは分かりにくいものです。パーキンソン病の支援に関わる方にこそ、一見分かりにくいパーキンソン病症状を一つずつ整理してイメージできることは、患者さんのために大切なことと感じています。
たとえば、パーキンソン病でいうオン(薬が効いている状態)とオフ(薬が切れている状態)と一口で言っても、そもそもオン・オフがない患者さんもおられますし、オンとオフになるタイミングも患者さんによって様々です。オンとオフを理解するには、内服薬・とくにレボドパ内服時間の把握が大切ですが、オンとオフに影響しやすい食事のタイミング、就寝・起床時間、尿や便通の状態についても支援者が把握できるようになると、患者さんの安心感がグッと増していくはずです。
いつもお世話になっている地域の訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)、病院など多くの方にセミナーに参加していただき、パーキンソン病患者さんへの関わり方について、参加者全体で共有する貴重な機会になりました。
「パーキンソン病はあそこのクリニックに相談すれば何とかしてくれる」。地域の方々からそうやって思われるようなクリニックになることが、開院当初からのひとつの目標です。きっとゴールはないはずで、これから10年・20年たっても同じことを思いながら診療していることでしょう。
~オプタテシケ山から望む大雪山系
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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