パーキンソン病2023.08.14
北海道にも再びジリジリと暑い日がやってきています。真夏の甲子園で北海高校の劇的な逆転試合、ちょうどクリニックの昼休みに重なっていたため、たくさんのスタッフで見入っては興奮していました。
靴を長く履いていくと、だんだん減っていく靴底。実は、この靴底の減り方で歩き方の健康状態が分かると言われています。
本来の健康な歩き方をしていると、靴底は自然と踵の外側とつま先がすり減っていきます。これは、踵の外側から地面に着地して、重心が前へ移動していき、最後に親指付け根で地面をけり出すためです。
クリニックの診察室では、患者さんの靴底を見せていただくことがあります。拝見しますと、歩き方のクセや体型などもあって、靴底の減り方は実に様々です。
なかでも、パーキンソン病患者さんの靴底は、踵の減り方が目立たないと感じています。実際に患者さんの歩く姿を拝見すると、パーキンソン病患者さんは、無意識に重心が前方へ偏ってしまう、いわゆるつま先歩きになりやすいようです。そのため、靴底は爪先や踏み付け部の減り方が目立っていきます。リハビリテーションを受けているパーキンソン病患者さんはきっと繰り返しアドバイスされているでしょう、「踵から接地するように意識して歩いてください」と。
ときどきご自分の靴底をチェックしてみてはいかがでしょうか。靴底で踵がだんだん減ってくると、歩き方が良くなっている証拠かもしれませんね。
~夏の利尻山
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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