Dr Makoto’s BLOG

夏の風物詩・黄色い小冊子

クリニック2024.06.17

6月の札幌の風物詩、YOSAKOIソーラン祭りと北海道神宮例祭が終わり、これからは一気に夏を迎えます。
たしか、昨年は6月下旬に札幌で真夏日を記録し、当時は「今夏の暑さはどうなってしまうんだろう?」と心配していた記憶があります。はたして今年はどうなることでしょうか?
 
ところで、パーキンソン病など神経難病患者さんの多くがお持ちの特定医療費(指定難病)受給者証。先週から受給者証の更新申請案内が自治体から自宅へ郵送され始めているようです。この更新に必要な「臨床個人調査票」という医療機関で作成する書類の受付が、クリニックでも始まりました。これもすっかりクリニック6月の風物詩となっています。
 
今回の更新手続きが必要な患者さんは、現在特定医療費(指定難病)受給者証をお持ちで、有効期限が「令和6年12月31日」と記載されている方です。これまで毎年のように更新をしてきた患者さんにとってはお馴染みかもしれませんが、この1年で新規に受給者証を取得し、今回はじめて更新申請をする患者さんにとっては、慣れない手続きです。スムーズに手続きをすすめられるよう、スタッフからはやめに臨床個人調査票作成の手続きしていただくように、お声かけしているところです。
 
さて、受給者証をお持ちの患者さんは、毎回医療機関(病院や薬局・訪問看護ステーションなど)へ自己負担上限額管理票という「黄色い小冊子」を提出していることと思います。この黄色い小冊子には、医療機関で実際にかかった総医療費(10割)と、自己負担額が記載されていて、月毎にかかった医療費がわかるようになっています。
 
この黄色い小冊子(自己負担上限額管理票)は、特定医療費受給者証を更新するときに、一緒に提出することになっています。管理票に記載された医療費をもとに、「月の総医療費で50,000円を超える月が6回に達している」場合に、高額な治療を長期間続けていますね、という「高額長期該当」となって、次回の受給者証から自己負担の上限額が減額される仕組みになっています。
 
はじめて特定医療費受給者証を取得した患者さん・ご家族からは、「あの黄色い小冊子は何につかうのですか?」とときどき尋ねられますが、このような理由もあるのです。不明な点がありましたら、お気軽にスタッフへお声がけください。
 

~初夏の富良野岳

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩