Dr Makoto’s BLOG

320人の集中力と、気分の高揚

音楽2025.02.02

1月の暖冬に慣れてしまい、あわよくば「このままの冬でいってくれないかな」と淡い期待をしていました。週末にかけて一気に雪が積もり、北海道らしい冬になりました。久しぶりに見るふかふかの雪が、なんとも懐かしく感じます。
 
週末は心待ちにしていた演奏会のためキタラへ行ってきました。クリニックに通院している女性が合唱で参加する「カルミナ・ブラーナ」。ソリストと北海道・東北農民管弦楽団、合唱団からなる大編成の大曲で、演奏者が総勢320名という壮大な演奏会です。映像では何度も聴いてきた思い入れのある曲ですが、なかなか演奏される機会も少なく、今回初めてのライブ演奏に圧倒されました。
 
カルミナ・ブラーナの内容は、大半が若者の怒り、男と女、酒といった世俗的なものですが、執拗に繰り返されるフレーズが、身体の芯にどんどん響いて惹き込まれていきます。普段は仕事や学業、家庭など背景が異なる演奏者320名が、ものすごい集中力で曲をつくりあげていく姿は圧巻です。そして、後半のクライマックス、「天秤棒に心をかけて」「この上なく愛しいお方」では、ソプラノ独唱の神々しい美しさに胸が熱くなりました(上川・鷹栖町出身の声楽家 中江早希さん)。演奏が終わった瞬間にもの凄い拍手が起き、興奮した聴衆の拍手はしばらく鳴りやみませんでした。
 
普段なかなか味わえない、こんなにも気分が高揚する演奏を聴くことができて、最高の週末になりました。合唱で参加していた彼女の表情が、やりきった感に満ちていて、敬慕と嬉しさでいっぱいです。

 
~大雪山・高根ヶ原

廣谷 真

廣谷 真Makoto Hirotani

札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長

【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。

【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩