パーキンソン病2018.04.19
今週にはいり、ようやく春らしい暖かさになってきました。
「気持ちがホッとする」、病気と上手く付き合ううえで大切なことと感じています。
パーキンソン病で減少してしまう脳のドーパミンは、日頃から一定に分泌されているのではなく、増えたり減ったりとリアルタイムに変動しています。笑ったり、ときめいたり、喜んだりすることでドーパミンは増え、不安やストレス、緊張でドーパミンは減ると言われています。
ドーパミンが「感情のバロメーター」と言われる故です。
パーキンソン病患者さんはその日・時間によって「調子が良い」「調子が悪い」ときがあり、それはドーパミンがリアルタイムに変動する影響もあるのではと思っています。ドーパミンを増やすため「感情を豊かにする」…聞こえはよいですが、実際にいつも笑ったり、ときめいたりできるとも限りませんよね。。。
感情のほかに、睡眠、便秘、気温、疲労はドーパミン、さらにはパーキンソン病の調子へ影響すると言われています。感情を常に豊かにできないまでも、これらはある程度コントロールしやすいものではないでしょうか。
とくに睡眠と便秘は薬剤での調整が可能で、なかには眠れるだけで、排便コントロールが上手くいくだけでパーキンソン病の調子がよくなる方もおられます。寝ている間にドーパミンが分泌され、便秘解消により薬剤の吸収がよくなるためとも考えられています。睡眠と便秘はパーキンソン病の多くの方が抱えておられる悩みですので、私も日頃から気にかけてはおりますが、お気軽にご相談ください。
良く寝て、良く出す
健康の基本ではありますが、パーキンソン病の方にはとくに大切にしていただきたいことです。
写真は昨年春の桜です いよいよあと2週間ほどでお目にかかれるでしょうか
廣谷 真Makoto Hirotani
札幌パーキンソンMS
神経内科クリニック 院長
【専門分野】神経内科全般とくに多発性硬化症などの免疫性神経疾患、末梢神経疾患
眼瞼けいれん・顔面けいれん・四肢の痙縮に対するボトックス注射も行います。
【趣味・特技】オーケストラ演奏、ジョギング、スポーツ観戦、犬の散歩
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